タヌキの動く城

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3月8日は国際女性デー!エトセトラブックスさんに行ってきた

 

3月8日は国際女性デー!

毎年春が始まるこの季節なのでハッピーな気持ちになりますね。街でミモザを持った人をちらほら見かけるのも嬉しい(ミモザは国際女性デーのシンボルフラワー)
まだまだジェンダー平等が実現されているとはいえない今の社会の中で、改めて「やったるで〜!!」という気持ちにさせてくれる日だし、これを機会に興味関心があまりない人も何かを調べたり話を聞いたりするきっかけになるといいな〜と思っています。

そんな特別な日ということで、エトセトラブックスさんにいってきました!

etcbooks.co.jpエトセトラブックスさんは、フェミニズムに関する本の出版社。各回フェミニズムに関するテーマについて素晴らしくまとめられている「エトセトラ」というムック本を出されているほか、下北沢に店舗もありフェミニズムに関するさまざまな本を取り扱っています。

ちなみにエトセトラブックスさんの出版作品の中で、私のオススメはこちら!
フェミニズム」って結局なんなの?ってところがよく分かる入門書として必携の1冊

www.amazon.co.jp

いつもは木金土のみの営業なのですが、前日Twitterを徘徊していたところ国際女性デーということで特別にオープン予定という情報をゲット。この日だけはどうしてもハッピーな気持ちになりたいよ〜〜!!ということで遊びに行くことに。

【結論:行ってよかった〜!】

下北沢で降りて(せっかくなので途中B&Bに寄ったりしつつ)オープン直後くらいに店舗に到着。天気が良くて歩いているだけで楽しい!下北エリアは大学生くらいの子がたくさんいてニギニギしていたけど、新代田のあたりは少し落ち着いた雰囲気なのも良い。

早い時間だったからか、お客さんは私の他におふたりほど。みなさんじっくり本を吟味されていたので「わかります……」と思いながら、スッと中に入る。

お客さんかな?と思っていた方のうちの一人が、なんと一日店長をしてらした伊藤さんで「こんにちは〜!」とお声がけしてくださいました(お会いした瞬間「伊藤さんだ……!」と思ったのですが、こちらが一方的に知っている方にお会いした時どういう感じでいればいいか分からなくて謎の人見知り発動してしまいうまく挨拶できなくてすみません……でも、すごい嬉しかったです……)

本棚の上から下まで面白そうな本が並んでいて見てるだけで楽しいし、イチオシ本が棚差しではなく、ドンと表紙を前にして置かれていたり、入りきらない本が積まれていたりするので、友達んちの本棚見ているみたいな気持ちになる。小説は勿論、文芸評、漫画などなど。体に関することや性暴力に関する本は勿論、「女性と自転車の歴史」の本みたいなニッチなものや個人が発行しているZINEなど、ここでしか出会えない本がたくさんあって、どれを連れて帰るべきかうれしい悲鳴が出る。棚の横に、ポストイットフェミニストの声がたくさん貼られているのも元気が出る。みんな頑張ろうね〜〜〜〜

【今回はこんな本を買ったよ〜!】

エトセトラブックスさんに行くたびに100000000冊くらい買いたくなるんですが、これ以上自宅に本を積むと生きている間に読みきれない&破産する可能性があるので、涙を呑んで今回はこの3冊をチョイス!

「決定版 第二の性 Ⅰ 事実と神話」シモーヌ・ド・ボーヴォワール

今回のお目当て本!フェミニズムに関する決定書ともいわれるボーヴォワールの代表作ですが、実はまだ読んでいなかった一冊。今回の改訂版がなんと十数年ぶりの再販ということで楽しみにしていた&買うなら絶対ここの本屋で買いたい!と思っていたので、無事ゲットできて嬉しい。ちなみに3/7に発売したばかりだったのですが、店内でもいちばん目立つひな壇に積まれていて「信頼〜〜〜!!!!」と思った。

「われらはすでに共にある 反トランス差別ZINE」

昨今のTwitterでの気が滅入るようなやり取りに完全に心を削られていたので、トランス差別に関してもっと知れる本としてこちらのZINEをチョイス。トランス当事者やアライの方などの寄稿をまとめた本で、いろんな人の目線からこの問題について意見を聞けるのが素敵だと思った。最後にブックガイドもついているので、今後はこれを道標に本を読んで勉強していきたいな〜

団地のふたり」藤野千夜

今回のサプライズお迎え本!
実は上二つのテーマに加えて、もう一つ買いたいなと思っていたのが「中高年以上の女性が主人公の本」だったんです。映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」とか「マダムたちのルームシェア」とか、最近おばさん主人公の面白い作品が連発しているので、もっとおばさん活躍話浴びて〜〜なと。

でも自分で探すのだと限界があったので、勇気を出してレジで「おばさん・おばあさんが活躍する本って……」と相談したところ「ありますよ!!!!」と力強い即答。お忙しいのにサッと本棚からピックアップしてくださり、めちゃくちゃ紹介していただきました。レジの奥から別の店員さんもすかさず「あの本は!?」と声をかけてくださる。さすがすぎる。やはりこの本屋、信頼しかない。BIG LOVE……。

今回私が購入した「団地のふたり」は中年女性の二人暮らし系の話だそう。「阿佐ヶ谷姉妹ののほほん二人暮らし」が好きなので、多分好き(雑)と思って買いました。伊藤さんも海外にお住まいだったときにオーディブルで読んだと仰っていたのも決め手の一つに……!これ以外にも海外コミックや韓国小説「破果」などもオススメいただきました。一番最初に名前が上がったのが「破果」だったのですが、残念ながら品切れ……でも覚えました!!

やはり本が好きな人間がオススメ本を紹介してくれるときに発する輝きでしか癒やされない何かはありますね。レコメンドありがとうございました!

楽しかった〜!!また行きま〜す!

ということで、お目当て2冊もしっかりゲット。サプライズな出会いも1冊とホクホクのお買い物となりました。本に金払ってる時が一番生きてる実感があるね!「お仕事は?」と聞かれたので「今日どうしても来たくてサボってきました!(※昼休み)」と言った時にレジ内が若干湧いたの今思い出しても面白い。

一日店長が楽しそうにレジ打ちをしてくださり、最後はめっちゃ手を振ってお見送りしていただき耳まで口が伸びてんのかという笑顔でお店を後にしました。

何気ないおしゃべりだったけど、ここにいる人たちには心を預けられるな、この人たちの口から私を傷つける言葉は絶対に出ないな、という信頼があるだけでこんなに気持ちが楽なんだなあと思った。また来年も3月8日はこの店に来たい。そう思える場所があってよかったな〜